書店のビジネス書コーナーに行くと、よく見かけるのがロジカル・シンキングの本です。
自分は新卒でコンサル系に就職したこともあり、就職前も後も特にロジカル・シンキング関係の本を読む機会が多かったです。
そこで、今回の記事ではコンサル系の会社に所属する自分が、就活の際、仕事上で実際に役に立った本をご紹介します。
コンサル系に就職したい、した20代の人
ロジカル・シンキングというものを身につけて仕事や日常生活で生かしたい人
論理的な思考力を身につけたい人
ロジカル・シンキング[超入門編]
という方向けの本です。
「中身はちょっと薄いな」という印象ですが、導入として読んでもいいかなという本です。
世界一やさしい問題解決の授業―自分で考え、行動する力が身につく
小中高生向けということで、とにかく簡単に書かれています。
「学園祭のライブで観客を集めるにはどうしたらいいか?」「学生という立場でパソコンを購入するにはどうしたらいいか?」という身近な話題をテーマに、ロジカル・シンキングの考え方を知れます。
マンガでわかる! マッキンゼー式ロジカルシンキング
『ゼロ秒思考』という本で有名な、赤羽雄二さんの著書です。
企画力はあるが思いつきのみで語っていたために、相手を納得させられない主人公が、ロジカルシンキングを身につけて優秀なビジネスマンになる物語になってます。
『ゼロ秒思考』でも紹介されている、“メモ書き”がこの本でも大活躍です。
活字でいい人は『ゼロ秒思考』、漫画がいい人はこの『マンガでわかる! マッキンゼー式ロジカルシンキング』をよんでみるのが読んでみるのがおすすめです。
ロジカル・シンキング[王道編]
ロジカル・シンキングの本としては、この3冊は文句なくおすすめです。
この3冊読んでおけば、知識としては十分で、あとは実践して磨きをかけていくかんじになると思います。
ロジカル・シンキング
ロジカルシンキングの本といえばこれ!
というほどの王道本です。なんといっても、タイトルが“ロジカル・シンキング”ですからね。
2001年に出版されて、今なお読まれ続けている本です。ロジカル・シンキングで重要な考えが詰まっていて、ワークも充実しています。
イシューからはじめよ
ロジカル・シンキングという言葉を聞くと、なんとなく「解き方」の方に目がいってしまうのではないでしょうか。
ただ、“ロジカル・シンキング”で大切なのは、「解き方」だけでありません。そもそもの問題の見極めの部分こそが重要なのです。
まず、「問題=イシューを見極める」課題発見方法としてのロジカル・シンキングの話があります。その後に、課題解決方法としてのロジカル・シンキングの話があります。
ロジカル・プレゼンテーション
タイトルはプレゼンテーションとなっていますが、スティーブ・ジョブズのように大勢の前でプレゼンの話ではありません。
少人数相手に、提案のプレゼンをするようなケースの話です。
「ストーリー形式で具体例が紹介」+「気をつけるべきポイントの解説」という構成になってます。
「ロジカル・シンキングは、実際にどのように使えるのか?」というものがわかりやすい本です。
ロジカル・シンキング[実践編]
ロジカル・シンキングとはいうものの、本質としては、考えることにあるわけではありません。
提案、企画案、依頼、調査結果などを伝えて納得してもらい、行動してもらうことがゴールになるのではないでしょうか。
となると最終的に「伝える」というステップがあります。伝え方として、文章とスライドがあると思うので、それぞれ1冊ご紹介します。
入門 考える技術・書く技術
「書く」ときも、まず大切になるのは考える部分です。
考える部分で構造的に考えられていれば、あとはそれを、その構造がわかるような文章にするだけです。
本書では、前半で考える技術が紹介されています。前半の内容は『ロジカル・シンキング』『ロジカル・プレゼンテーション』を読んでいる人であればすらすら入ってくるはずです。
書く技術としても、魔法のような特別なことがかかれているわけではないですが
・曖昧表現をなくす
・接続詞を正確に使う
・構造がわかるような文章構成にする
などといった、わかりやすい文章を書くための基本が紹介されています。薄い本なので、2-3時間もあれば読めます。
外資系コンサルのスライド作成術
スライド作成方法の基本が解説されている本です。
・そもそもスライドはどのような構成にしなければいけないのか?
・主張をサポートするための図の使い方
・メッセージをより明確にするための考え方
が例題とともにのってます。外資系コンサルの、とかいってますが、何も特別な難しいことなどはありません。誰でもすぐに真似できる内容です。
『入門 考える技術・書く技術』と同じく、薄い本なので2-3時間もあれば読み切れる分量です。
※「パワポの使い方」「パワポ作成のテクニック」みたいなものはのっていないません。
ロジカル・シンキング[思考力編]
具体と抽象
人間が頭を使って考える行為は、実はほとんどが何らかの形で「具体と抽象の往復」をしていることになります。つまり、「具体化」と「抽象化」が、人間しか持っていない頭脳的活動の根本にあるということなのです。
具体と抽象の往復こそが、思考の本質です。
ただ、一言こんなこといわれてもどういうことだかなかなかわからないですよね。
全20章で、いろいろなテーマについて、具体と抽象、それぞれの切り口について解説していきます。
思考の質が一段、あがりますよ!
思考の整理学
「東大・京大で一番売れた本」で有名な『思考の整理学』です。
1986年に文庫化され、34年たった今でも売れ続けている名著です。
ちょっとだらっとした文章で古いかんじもしますが、長年読まれている本には、それにたる理由があります。
ロジカル・シンキング[就活編]
コンサル系の面接などでよく問われるのが、フェルミ推定やケース問題。
これはある程度慣れが必要です。
地頭を鍛えるフェルミ推定ノート
フェルミ推定というのは、予想がつかないような、知識ではまったく知らないようなものを、論理的思考で推定するもののことをいいます。
「シカゴにピアノ調律師は何人いるでしょう?」
なんて問題が有名ですね。
「この服いくらだと思う?」も、面倒な質問ですが、この質問もなかなか厄介ですよね。
知識ではもちろん知らないし、「どっから予想をたてていくのか見当もつかない」という人がほとんどだと思います。
このような数字を推定するための考え方を学べるのがフェルミ推定です。
フェルミ推定の問題や解き方を分類し、例題を豊富に乗せながら解説してくれます。
問題を解く力を鍛えるケース問題ノート
フェルミ推定で数字を見積もった上で、「じゃあそれを倍にするにはどうする?」みたいな話までやるのが、ケース問題です。
例えば、
「大塚家具の市場規模を見積もって。その上で大塚家具の売り上げを倍にする方法を考えて」
みたいなかんじです。(これは、自分が実際に面接で聞かれた質問ですね)
当たり前ですが、そんな簡単に売り上げが倍になるんだったら苦労しないのですが、大事なのは考え方です。
施策としてどんなことが考えられるのか、これを網羅的に出した上で、それぞれの効果を見積もっていく、ということが重要になってきます。
ロジカル・シンキングは誰でもできる
国語の授業では、感情を推し量る能力、筆者の意図を汲み取る能力ばかりを習って、「論理的に考え、語る」能力を鍛える機会があまりありません。
そのため、苦手意識を持っている人がいたり、論理的に考えるというのは才能だと思っている方もいるかもしれません。
ただ、ロジカル・シンキングというのは一定の型があり、それさえ学べば一定のスキルは身につけられるものです。
気になった本がありましたら、1冊手にとってみてはいかがでしょうか。