小説

【感想】『蜜蜂と遠雷』恩田陸|小説が音楽を奏でる瞬間を、あの感動を味わってほしい!

 

2017年の第14回本屋大賞 大賞受賞作品

恩田陸さんの『蜜蜂と遠雷』

こんな方におすすめ

全宇宙の全生命体

 

小説の好みはひとそれぞれだ
そのひとそれぞれの好みも醍醐味の1つだ

だから万人にオススメなんてことは基本的に言いたくない

というかこれだって万人にオススメかといえば
やっぱり合わない人もいるんだろう

だが!

それでもあえてこれだけは読んでほしい

文章が奏でる音楽を

それを奏でる天才達の生み出す世界を

味わってほしい

体感してほしい

そんな作品
もうこのあとの記事なんてどうでもいいよ
(いや、そりゃもちろん読んでくれたほうがうれしいですけど。。。)

ページ数でいうと文庫で800p以上とやや大作ではあるが
テンポがいいので思った以上にスラスラ読める

 

恩田陸

恩田陸さんは
『夜のピクニック』 で2005年の第2回本屋大賞を受賞している

ということで
二度目の本屋大賞

第16回まで終えた2019年では
本屋大賞受賞を二度受賞したのは恩田陸さんだけ

さらにさらに!!

この『蜜蜂と遠雷』で
直木賞も受賞してしまったのだ

2019/4/10に文庫も発売し
2019/10/4に映画の公開も決まっている

映画には大きな期待はせずに見に行こうと思う
映画に大きな期待をしない理由は後述

代表作としては、先程あがった『夜のピクニック』
これも名作である

他にはデビュー作の『六番目の小夜子』

ファンタジー小説でシリーズ化もしていて人気がある『光の帝国 常世物語』

他にも『麦の海に沈む果実』『チョコレートコスモス』『ドミノ』など人気小説多数
『チョコレートコスモス』も大好き

本屋大賞の他の作品の一覧などはこちら

【2019年版】本屋大賞歴代大賞受賞全16作品、基本情報と傾向分析まとめ 2004年からはじまって2019年で16回目となった本屋大賞 年々注目度があがっている本屋大賞の 大賞受賞作品に...

『蜜蜂と遠雷』

あらすじ?はこちら

私はまだ、音楽の神様に愛されているだろうか?ピアノコンクールを舞台に、人間の才能と運命、そして音楽を描き切った青春群像小説。著者渾身、文句なしの最高傑作!

あらすじってよりは紹介文てかんじだけど、これにエッセンスは詰まってる 

最高傑作

>著者渾身、文句なしの最高傑作!

まさにそのとおりなのだ

とぅーん
とぅーん
素晴らしいのだ!!!大好きなのだ!!!

才能と運命

>人間の才能と運命、そして音楽を描き切った青春群像小説

メインの登場人物は4人

栄伝亜夜、マサル・カルロス・レヴィ・アナトール、風間塵、高島明石

それぞれがそれぞれの思いを持って音楽に向かい合っていく

「音楽とは一体なんなのだろうか?」

音楽はずっと昔から常に人間の生活とともにあった
とても身近であるはずなのに、とても大きく壮大で神秘的な存在

そんな存在にコンクールという舞台で一人一人が立ち向かう
自分の音楽とはなんなのだろうか?と問いかけながら

 

一人で音楽に立ち向かうそれぞれの視点だけでなく
それぞれが、他のコンテスタントの演奏を聞いている時に感じるものも描かれている

演奏者が表現したいもの、作曲者が表現したいもの、聴衆が感じるもの
結局は、それぞれの歩んできた人生、そういうものが反映されて芸術っのは完成する

たとえインプットするものが同じであろうと、受ける印象が完全に一致する人はいない
全く同じ人ってのがいないのだから

そんなことも味わえる

 

4人の演奏者以外の人たちの視点で描かれる描写もまた
芸術の持つ力の奥深さを存分に味合わせてくれる

優劣をつけるべきでないかもしれない芸術を審査する立場の人
彼ら彼女ら天才をずっと見て応援してきた人
ステージマネージャーとして側で演奏者を見てきた人

同じものを見ているのに受ける印象が違う

やっぱりこれが自分にとって芸術の最大の魅力

 

文章が奏でる音楽

>ピアノコンクールを舞台に、

この作品のもう一つ素晴らしい点が音楽の描写
残念ながら自分はなかなか実際の音楽から情景は浮かばない

きれいな音だな と思うし
ただきいているだけで心地よいと感じることはよくある

だからオーケストラとか聞くのは好きだ

ピアノのきれいな音色も好き

でも情景が浮かぶかって言うとそれはできない

で、この本だが、音楽の表現を 文章でするわけだ
その際 ”ドレミファソ~~” とか ”タンタララン” とかで表現するわけじゃない
当たり前だが

で変わりに使用するのが、情景
○○が頭に思い浮かんでくるような音
のような表現(もっともっときれいで美しい表現)

その音ってのもちゃんとはイメージできないけど
なんとなく、イメージできた気がした

とにかく作品の世界に入れる感じがする
とても心地よい気分になる

この本は単行本だと二段組になっている
最初は 「げっ」 と身構えてしまったが
そもそもこの本の音楽部分は、短い分が続く

短い分がちょうど1文で終わるかんじが
テンポをよくする工夫となっていた

こんなかんじで、文章で味わう音楽
ていうのがこの本の魅力の1つ

だから映画ではその魅力は伝わらない
そういう意味で大きな期待は寄せていないが
でてくる人たちの魅力、本の魅力が伝わるような映画が
できてくれたらとても嬉しい

[追記:2019.10.5]

2019/10/4に映画が公開され、見に行った
原作との比較も含めた感想はこちら

【映画】『蜜蜂と遠雷』|見る前にこれだけは知っておきたい、原作を読んでない方向け感想 2019年10月4日 映画 『蜜蜂と遠雷』 が公開された 公開が決まった時から公開日は頭の中にインプット...

最後にチャート
f:id:gotham7:20190415230415p:plain

ここまでの文章でわかってもらえたと思うが
どストライクゾーンだ

まとめ

すっばらしく大好きな本!
以上!!

蜜蜂と遠雷が好きだった方には
『チョコレートコスモス』もおすすめです

テーマが音楽から演劇に変わりますが
天才演劇少女を主役にして
その演劇の描写の凄さ
という点では『蜜蜂と遠雷』に通じるものがあります

ここまで読んでいただきありがとうございました

本屋大賞まとめ記事はこちら

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