自己分析診断ツールみたいなものは、誰しもやったことがあるだろう
10問程度でさくっと終わるものから、もうちょっと時間がかかるもの
○×で答えるものや、5段階で選ぶようなものなどいろいろな種類
今回紹介する
『さあ、才能(自分)に目覚めよう』とうい本は、その本そのものというより
付属の「ストレングスファインダー」という自己分析診断のアクセスコードが1つの売りだ
Gallup社が提供するこの自己分析は
企業でも採用されていて、世界中で実施されている自己分析
30分ほどかかる診断で、結果のレポートもかなり詳細に出るのが特徴
必ずしも対立しないAかBかという問いに対して20秒以内に5段階でどちらの傾向が強いかを答えていく、という形式で
すると34の資質のうち上位5つの資質がわかる
それでもやっぱりこういう診断して
ふーーん、「あってる」、「あってない」みたいなこと言って終わってしまう人が多いだろう
でもこの本では、なぜその診断をするのか
そしてどのように活かすのかとういう考え方がしっかり書かれている
本書に書かれている大きなポイントとして
- 自己診断ではなく”強み見つけ”だということ
- 才能(資質)に知識と技術を合わせて、初めて強みとなる
- 資質は脳の作り上、変わらない
- 弱点克服よりも強みを伸ばすことこそが重要
- 対立する資質というものはない
ここら辺のポイントについて今回の記事では紹介していく
自分の強みを見つけたい、作りたい!
そもそも強みや才能とはなんなのか?
弱点克服こそ大切!?
人材育成に関わっている方や、管理職の方
※2.0でない旧版の方についての記事です
エッセンスは同じようですが、新版では中身なども読みやすく実践的になっているようなので、買うなら新版で良いと思います
中古や図書館だとアクセスコードが使えないと思うので、新品での購入必須です
才能とは何か?
才能とは「持って生まれた特殊な能力及び素質」というのはよく耳にすることだ。しかし、強みを築くのに必要なものとしての才能については、何人ものマネージャーに関する調査結果も踏まえて、より包括的でより精細な定義をしたい。「才能とは繰り返し現れる思考、感情および行動パターンであり、何かを生み出す力を持つ資質」である。
引用文の中に書かれている通り、一般的な才能ではなくて、”強みを築くのに必要なものとしての才能”の定義がこれである
天才と呼ばれるタイプの天才とはちょっと違う
「継続することができることが才能」といわれることもあるがまさにそのタイプに近い
次でも触れるが、「才能はあくまで”資質”」であるという点には留意しておいて欲しい
強み、ではなく、資質
強みになる可能性を持っているものである
そしてこうもいわれている
天性の才能がなければ、強みを築くことは決してできない
なんだか身も蓋もないというか、悲しいかんじもするが
少なくとも著者の主張はこれ
理由として挙げているのが10代半ばを過ぎるくらいまでに、脳細胞同士の接合を司るシナプスがある程度固定化されてしまうことを挙げている
だからこそ
弱みを改善しようとするのではなく
資質を強みにするためのことをしましょう!
というわけだ
ということでこの後で
資質を強みにするための考え方と
弱みとの付き合い方について紹介する
才能とは繰り返し現れる思考、感情、および行動パターンであり、大人になったら変わらない資質なので、その才能を無視して弱みを改善しようとするのではなく、才能を強みに活かすことに力を注げ!
才能から強みを生み出す方法
・才能とは、無意識に繰り返される思考、感情、行動のパターンである。才能となるさまざまな資質。それは<ストレングス・ファインダー>で見つけてほしい。
・知識とは、学習と経験によって知り得た真理と教訓である。
・技術とは、行動のための手段である。才能、知識、技術。この三つが組み合わさって初めて強みが生まれる。
才能を正しく認識して、それを活かすために知識と技術を身に着ける
これが強みを作る方法
本書の中や、ストレングスファインダーの結果画面で
才能についての詳細や、その才能を活かすためのヒント(知識や技術)についてもいくつか紹介されている
ストレングスファインダーで見つかった才能のうちの1つが「収集心」
才能:収集心
- ものや情報を集め、整理し、保管することが好き
- 好奇心が強い
- 集めるために集める
これは読書が好きってのにも現れてるが、確かに情報を集めて蓄えるのが好き
コレクター的な感覚も強い
ただ、一方で、何か目的があって集めるわけでもなかったりもする
知ることそのものが楽しい
単に知るだけでは「何かを生み出す力を持つ”資質”」に過ぎない
何かを生み出している能力にはなっていない
それが知識だろうか
知識:
- 知識を蓄えるだけでは何かを生み出すことはできない
- 闇雲に集める楽しさもいいが、テーマに沿って知識を集め整理することでより深い知識になる
- 集めた知識を常に引き出せるような状態にしておけば、自分や他人の役に立ちうる
最後、この収集心を活かすための方法は、先ほどの知識とも絡めると
技術
- 欲しい情報が手に入るように仕組みをつくる
- 情報を体系づけて、まとまった知恵とし、いつでも引き出せる形に整理して保管する
- 手にした知恵を発信する場を作る
例えばこんな感じになる
「知識」の部分で触れた、手にした知恵を自分や他人の役に立つものにする、という部分の方法はまだわかっていない状態ではあるし
「技術」のところの、情報収集や情報の整理の仕組みとかも構築途中という段階ではあるが
1つの実践例がTwitterやブログであり、これを強みと言えるものにしたい
本書でもこう述べられている
才能を強みに育てるのは明らかに個人の問題だ。天賦の才を見つけ、それに焦点を合わせ、実践と学習を通して、常に完璧に近い成果を上げるための武器に仕立て上げるのは、ほかでもないあなた自身の仕事だ。
ストレングスファインダーで才能を見つけたら、それを強みにするための「知識」と「技術」を身に付けるように実践と学習を繰り返せ!
弱点への対応方法
弱点を認め、敗北を宣言すること
「少しでもよくする」「サポートシステムを作る」などといったことも書かれてて
全てを諦めるってわけではないが
根っこはこれだろう
まずここがスタート地点
学校教育などではどうしても弱点克服に目がいきがち
だけど最初の才能の話でいったように弱点はどんなに努力して克服しようとしても時間に見合ったほどの成果は得られない
例えば自分は暗記が大の苦手だ
中2の定期テストで
ある社会が得意なやつと歴史の点数で勝負することにした
私立で4日間あるテスト期間、全部で8教科
幸い歴史が最終日だったので自分は他の7教科くらいの学習を全て1~2時間削って
歴史にあてた
結果はどうだろうか!
なんと歴史の点数が20点アップ!!
なわけはなく(そもそも大トロになるってなんだよ!)
20点アップして平均点を取れたのである
そして他の全教科の点数が10点ダウンした
総合点としては20-10×7で50点のダウン
ちなみに勝負した彼は平均点より20点上
当然の敗北である
例としては稚拙かもしれないけど、こういうこと
もしテストで社会の点数のみで競うしかないならそれでいいだろうが
総合点で競うならめちゃくちゃ損な判断だったということになる
だからもし、強みを大幅に損なう弱みがあるという場合なら置いておいて
弱点を潔く認め、それを使わないで済むフィールドで勝負するようにするのがお得
どうやって弱みを克服するのかではなく
どうやって弱みを使わずに戦えるかを考える
弱みを弱みとして受け入れる勇気を持つ
そして多少は仕組みで補いつつ、人に任せる
これが弱みとの付き合い方
あともう一つ本書の中でも触れられていて
頭に留めておきたいことが「相反する資質はない」ということ
何かが強いから何かが弱くなる
てことはない
この思想がストレングスファインダーの問いにも反映されていて
選択肢の右と左の軸が必ずしも対立するものではない
対立させる意味がないからだ
各々の資質を単純に比較している
弱みは認める、必ずしも克服する必要はない
必要の応じて仕組みで対策し、あとは人に任せる
まとめ
- 才能とは、繰り返し現れる思考、感情、および行動のパターンで、基本的には変わらない
- 才能を強みにするためには、経験と学習から得た教訓という知識、と行動のための手段である技術を身に付ける
- 弱みは無理に克服しようとするのではなく、認める その上で、仕組みで多少サポートするなり他人に任せるなり、強みを最大限発揮するための対策を考える
自分は何者なのか?どんな才能を持っていてどんな強みを持ち得るのか
そんなことが知れる1冊です
自己分析に興味がある方は是非手に取ってみてはいかがでしょうか
ここまで読んでいただきありがとうございました
自己分析に使える本はこちらのまとめてます